フリーランス言語聴覚士はしっ子の weekly magazine

~北のマチのフリーランス言語聴覚士の医療教育系ブログ~

言葉の変換は、ココロの変換

接続詞 【だから】

 

最近、「超」好きです。

 

接続詞ひとつをとって、超好きとか、

私も大概マニアックですね。(笑)

 

順接の接続詞で、

「だから、~~になった」など、

結論や、結果がそのあとに続く、

この【だから】さん。

 

接続詞について (一覧と解説)

 

専門的には話し言葉の部類に入るので、

書き言葉になると、

「したがって」とか、「そのため」等に

変換されてしまう【だから】さん。

 

書き言葉であっても、

エッセイなんかでは読みやすく、

私はわりと、

書き言葉界の【だから】さんの活躍も

好きなんですが、

(すいません、非常にマニアックで)

 

 

この【だから】さんの

輝く、最高の使い方を、

最近、見つけて!!しまったのです。

 

 

 

必殺、【だから】言い換え戦法。

 

ここに、心のモヤモヤを抱えている人が

いるとします。

 

ある人のことで、なんだか心ざわつく。

 

このままでは、嫌いになってしまうかも?

なんて思ったりもして、

 

「私は、こんなにやったのに」

「私が教えてあげたのに」

 

沸々と、当初思ってもいなかった感情が

沸いてくる。

 

SNSを見れば、なんだかちらついてしまう。

 

ここで、

必殺【だから】言い換え戦法の登場です。

 

自分の言いたい感情を、

【だから】を使って前向きに変換すると、

相手への感謝の気持ちが沸いてくるのです。

 

 

例題)

  • 「これまで一緒に仕事してきたのに」

~【だから】言い換え戦法~

  • 「一緒だから仕事ができた」

 

  • 「一緒にやるはずだったのに」

~【だから】言い換え戦法~

  • 「(一緒にやらなかったから)だから、一人でいい経験ができた」

 

 

【事実】は変わっていないのに、

表現を変えるだけで、感じる印象が

全く異なります。

 

 

【だから】は、

文末を左右する力があるので、

ポジティブにも、ネガティブにも転びます。

 

話し言葉だと、

論説では、やたらと【だから】を強調して

話す人もいます。

 

それぐらい、

聞き手の感じ方を左右してしまう

強い言葉だからこそ、

 

自分の思考の言葉(内言語)も、

言葉の役割を巧みに使って、

 

聞き手である【自分自身に】

気持ちのいい言葉を聞かせてあげるのです。

 

だから、こんな経験ができた」

だから、~さんと出会うことができた」

 

この、

【だから】さん+ポジティブ変換

 

のくせづけができると、

なんだかとってもいい気分になります。

 

だって、とらえる角度が変わって、
これまで気づかなかったことに気づけるから。

 

とらえる角度が変わっただけで、

隠れていた【事実】そのものは

変わっていないから。

 

自分のモヤモヤの感情を消化するために

感情的な言葉を並べていると、

大切ななにかを見逃してしまいます。

 

感情で閉ざしていた蓋をはずすと、

その奥にはちゃんと

前向きにとらえられる【事実】が

隠されています。

 

みえている角度を変えてみて、

だから、よかった」

に変換するのです。

 

 

この【だから】さん。

【だから】のあとにネガティブな表現をつけ、

結論に達してしまうと、

【だから】の前で述べた理由をひっぱり、

結論をやや強調してしまうので、

使うときには慎重に

効果的に使いたいものです。

 

 

日常生活に溢れるものでも、

効果的に【だから】さんを活用している例は、

いくつもあります。

 

 

 
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グリコさんのこの商品。

おからだから何??と、

想像をかき立てられます。

 

おそらく【だから】のあとには、

 

おからだからおいしいの?

おからだからヘルシーなの?

 

などが続いてくるのだと思います。

 

 

 

キャッチコピーのこちら。

 


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だから、私はXperia

 

理由はよくわからんが、Xperia買わなきゃ!

精神がかき立てられる

【だから】をつかって、結論に誘導した

巧みな【だから】活用事例です。

 

日常生活では、私たちは無意識のうちに

言葉の持つ役割をつかった仕掛け

まんまとだまされて、

選ばされたり、

買わされたりしています。

 

 知らず知らずのうちに引っ張られてしまう

普段使いの言葉だからこそ、

 

自分の内面のコントロールも、

ぜひ言葉の持つ特性を知って、

味方につけてやりましょう。

 

 

まさに、言葉は変幻自在。

言葉が変われば、心も変わる。

 

言葉の変換は、ココロの変換なのです。