フリーランス言語聴覚士はしっ子の weekly magazine

~北のマチのフリーランス言語聴覚士の医療教育系ブログ~

そもそもなぜカフェなのだろうか。その参

【第53回】


そもそもなぜカフェなのだろうか。


その壱とその弐で、おおよそ、なぜカフェを選んだのかを書いた。


その参は、オープンまでの準備とオープン後の現在に触れながら、
一番大切に思っていることについて、
触れたいと思う。



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本日のテーマ
「恐れることと、恐れないこと。」



〇オープンまでの準備

平成30年1月初旬 
いずれは…と思いながら
物件取得なんて夢のまた夢、
と思いつつ、気分転換に物件情報をネットサーフィンする。
活動について、少々行き詰まりを感じていたので
気分転換に物件を見せてもらう。


そこで、出逢ってしまった。
築年数43年、ほこりや、たばこのヤニ、決してきれいとはいえないけれど、


「この物件、好き!」

一発目で訪れた物件に、まさに一目ぼれ。

普通なら、物件探しで苦戦するものの、
一カ所目で決めるなんて運命的だったと思う。


借りるなら
北見の街中で、居抜き物件で、と思っていた中、

木のぬくもり、
昭和レトロかつおしゃれ風?な味わい深い外観、
手作り感があり
やわらかい雰囲気の飾り棚や、椅子の数々。

その日から
そのひとめぼれ物件が頭をいっぱいにして、
離れなかった。

最初はカフェをやるなんて話、
夫にも相手にもされず。
聞き流され、あしらわれ…

だけど私の心を支配する、あの物件。

まだ時期尚早じゃないのか、悩みながらも
夫にビジネスプランを伝え
プレゼンテーションして、

葛藤しながら4カ月、
ひとめぼれから、物件に恋して、
夫に承認してもらえるよう、口説き落として(笑)


やっぱりあの物件を誰かに取られたくない!


ついに契約することを決める。
恋の力ってすごい。


同年5月 
国民生活金融公庫融資相談、事業計画書作成、融資申し込み。コーヒー選定、嚥下食販売調整、パン販売委託先決定。メニュー考案。


6月初め 融資決定。NPO法人申請。クラウドファンディングやってみたい、と友人に手伝ってほしいと持ち掛ける。


6月末 物件契約。クラウドファンディング準備。


7月1日~物件の鍵をもらい、自由に入れるようになる。必要物品の買い物、怒涛の掃除、やすり修繕、ペンキ塗り…
関係機関へ新事業開始に関する挨拶まわりにひた走る。


7月初旬 内装開始 
「箱カフェ」に赤ちゃんコーナーを作りたい!クラウドファンディング開始。目標金額15万円。


7月中旬 内装終了


7月後半 
寝るために家に帰るくらい、店づくり、各手続きに奔走する。
かなりの暑さに熱中症になりかけ、なんか色々げっそりし、精神的にも一時崩壊する。
救世主のようないろんな人に助けられる。
最後は両親に毎日手伝ってもらい、いろんな感情でしょっちゅう泣く。


8月3日、4日 プレオープン 
2日間で約40名、知人、友人関係中心に来客される。

プレオープン当日にレジの勉強を始める、失態をやらかす。
   

8月8日 クラウドファンディング達成率144%、支援者数53人、支援金額217,000円でプロジェクト成立、達成する。喜びに打ちひしがれ、涙があふれる。


8月11日(木)大安 オープン!

オープンの第一号のお客様は
生涯忘れることはないと思う。

前日のとんでもない緊張。
ついにオープン日が来てしまった!と怖気づく感覚。

当日道新オホーツク版に掲載されたことで、
約50名の方が来客される。
(今のところ、オープン日が一番の売り上げをあげている)

オープン初日、長く濃密な一日を振り返り、ひとり反省会でくよくよする。



〇オープン後、現在

試行錯誤の毎日。
自営業するということは
本当に心身ともに体力勝負であること。


自営業の先輩方や、本等でも散々聞いていても、
本当に自分が経験すると想像以上だった。


適切に休息すること
食べるもので次の日の体のキレが違うこと


暮らし方
食との向き合い方
時間との向き合い方に
否が応にも向き合うことになる。



すべては、継続するため。


本日のテーマの
恐れることと恐れないことだけれど、


恐れることは
心のエネルギーが消えてしまうこと。


なによりも、これにつきると思っている。



お金がない、人がいない、そんなことよりも、

生み出す力を失い、心のエネルギーが消えると、何もできなくなる。


そうなってしまっては、何も生み出せない。

心に火を灯すことができなければ
事業をする目的を果たせなくなってしまう。



それが一番、恐れることであり、
そうならないために、

程よい加減で、
体と心をケアするようにしている。




逆に、恐れないことは、
表現すること、表出すること


言葉で、しぐさや表情や、行動で、持ち物で、
SNSやブログや、今できるいろーんなもので、


表現することを恐れない。
表出することを恐れない。


それを必ず拾ってくれる、
同じアンテナを持っているひとが

必ず現れるから。


カフェを始めたことで
同じ感性の人に出逢えている。



お客様を迎え入れるカフェという業態だからこそ
つながれる醍醐味があると思う。



つい最近、
新たな挑戦の準備をしている方のお話を聞いた。


私のしがない経験だけれども、
少しでも何かの役にたてればと思い、

この記録を捧げたいと思う。