フリーランス言語聴覚士はしっ子の weekly magazine

~北のマチのフリーランス言語聴覚士の医療教育系ブログ~

本はメンテナンスに活用する

【第75回】

本はメンテナンスに活用する。


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騒がしい世の中、
みなさんはどのように自分のメンテナンスをしていますか?



それぞれ方法は色々とありますが、


私の場合、
やはりメンテナンスに必須なものは、




「本」です。



活字を目で追う静寂な時間が


騒がしい一日を終え、


確かな安らぎと
ゆったりとした思考をもたらします。







「本を読めるようになりたいんだけど、読めない。」


「本って、読んで何か意味あるの?」





この2つ、
日頃たくさんの書籍に囲まれて喜んでいる私のもとによく集まります。





さて、
本って一体なんなのでしょうか?






私にとって本とは、


「対話する相手」です。




悩んだ時、迷ったとき

頭をリセットして
ゆっくり思考したいとき

アイディアが欲しいとき




必ずそこには本があります。




歴史の著名な偉人も、

世界に名が通じる経営者も、

どこかの街で孤軍奮闘する個人起業家も、




最初は何者でもなくて

自分とリンクさせながら読み、
著者に触れることで

確かな勇気がもらえます。



あぁ、みんな同じだな、悩んでたんだな、乗り越えてきたんだなって。





小説の主人公も、

喩え今の自分とはかけ離れていても、

疑似体験という形で
読み手の引き出しを増やしてくれる。





日々、頭を使わないと
退化してしまうと思っています。




本は、考える絶好の材料が揃っています。





手に取った本に出てくることで、

今まで考えたこともないことを
考えてみる。




正解ではなくても、
まずは自分の頭で考えるきっかけになる。




その刺激が頭を動かし続けるのです。





続けることで
世の中の見方が変わってくる。

自分の頭で
考える力が自ずと身についてくる。




自分を持つ。




周りを見渡すと、
批判することが得意な人って

多いと思いませんか?




きっと本人はそんなつもりはなくても、

気を付けていないと
簡単に批判側になってしまいます。




それぐらい批判側にまわるのは簡単です。



ワイドショーの構成も
批判を中心に出来ていますよね。






ですが、批判を越えて

自分から情報を取りに行くことで
得られるものがあります。





これが本をメンテナンスに活用する、ということです。





人の意見や批判にフォーカスすると、

知らず知らずのうちに引っ張られて
思考を操作されてしまいます。





大切なことは、
多数派のそれっぽい意見にフォーカスしないこと。





必ず他人軸ではない、自分軸を下すこと。


だから
自分を持つことができるのです。




ここで、
私流どんな人にもご案内できる

本の選び方、読み方をご案内いたします。






■本の選び方

~難易度初級~

  • 自分の直感に従う

売れ筋とかベストセラーに
媚びないことは大切です。

売れている本が良い本とは限りません。

ベストセラーがあなたに合うとも限らない。

嗅覚を研ぎ澄まし、直感で選ぶからこそ自分に入ってくるものがあります。



  • 素敵な人に紹介していただいた本は、

素直に読んでみる。


これ実践している人は
案外少ないのですが、

人が勧めるには理由があります。
素直に読んでみてください。

感想を教えてもらえると嬉しいものです。




~難易度中級~

  • おもしろい本に出会ったらその本の中に紹介されている人や本を読んでみる。

リレー読書と呼んでいます。

関連付けて読むことで
一冊一冊の理解の幅が広がるのでおすすめです。
そして、この読み方にハズレなし!



  • おもしろい本に出会ったら、

その本の出版社の本の巻末付録(紹介本)を読んでみる

自分に合う本の傾向、
出版社はあるものです。

その出版社が大事にしている本のテーマがあるので、
気に入った本があると、出版社しばりで読んでみるのもハズレがありません。

そして思っている以上に
小さい出版社が頑張っていることもわかってきます。




~難易度上級~

  • 参考文献を読む。

読んだ本の参考文献を読んでみる。
なかなかここまで手が付けにくいですが、
テーマを深く追いかけるためには絶好の方法です。


  • 読書会に参加してみる

場を人の力を借りる。

最初は少し勇気がいりますが、
私自身、読書会に参加するようになって
めきめきと読書力がつきました。

本の話ができる場っていいんですよね。
それを受け取ってくれる人がいる。

一冊の本の理解がさらに深まります。



■本の読み方

  • 妄想しながら読む

想像を膨らますと理解が深まります。

  • 誰かを掴まえて話ながら読む

インプットとアウトプットをほぼ同時進行で行う。
定着と発見のための最強の読書術です。


  • 一気読みしない

大切なことはじっくりと。
難しいテーマの本こそ、少し間をおき寝かせておくことも大切です。

ある時、ふと「こういうことだったのか!」の発見があったりします。

もちろん、おもしろい本は一気読みしちゃいますけどね。



  • わくわくしながら読む

感情がのると、
記憶の定着につながります。

本の世界に飛び込んでわくわくしたもん勝ちです!


  • 対話しながら読む

著者と対話しながら読む。
時に共感したり、質問したり、突っ込んでみたり。

受け身ではなく、
前のめりな姿勢で読むからこそ、

自分の血肉となる
主体的な読書になります。


  • 喧嘩しながら読む

著者と喧嘩するように、、、誤解がないようにですが(笑)

本に書いていることは、著者の意見です。

そこに丸め込まれないように、
少し疑いながら読むことも自分の意見を持つ方法です。


鵜呑みにせず、少し疑いながら、
その後、あっやっぱりこの著者の考え方は好きだなと再認識につながります。





最期に、
私の中のよい本の定義があります。





よい本とは

自分の中に問いが残る本

ずっと考え続けられる本

自分の血肉となる本




です。



読みきれなくたって構いません。



この本は今じゃないと判断して、
寝かせておいても問題ありません。





大切なことは
本に心をひらくということ。






わかろうとしない。

わからぬがよろしい、を
大切にしています。





倒木更新という自然界の現象があります。


倒れた木の上に新しい芽が生えている。



人の成長も
目に見えるものではありませんが、

年月が経ち

ふと気づいたときに新しい成長の芽が
生えているものです。



目先のことに走らされず、

長い目で
知の世界と友達になっておくことで、


自分の中に知の世界が蓄えられていることは間違いありません。


そして、
言葉を知っていると

必要なときに必要な言葉が出てきます。





あくせく周りに振り回されないための


心のメンテナンス
みなさんはどうされていますか?



私は、読書があって、
たくさんたくさん救われました。