フリーランス言語聴覚士はしっ子の weekly magazine

~北のマチのフリーランス言語聴覚士の医療教育系ブログ~

あなたとあなたがいてくれるから

【第94回】

あなたとあなたがいてくれるから

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いつもこのブログに訪問くださり
ありがとうございます。




今日はすごく当たり前のことを
書きます。



でも、当たり前すぎて
見逃してしまう大切なこと。





すべての感情や経験は、
相手がいないと成立しないということ。




この春、お仕事で
新しい環境が始まったり、

新しいメンバーを迎え
仕事を教える側になった、

そんな方も多いと思います。





なんでこんな言い方するんだろうって、

なんでそんな態度とるのって、




そんなつもりで言ったんじゃないのに
伝わらない


逆効果になる、



なんでなんで、



そんなことも今時期は
多いかもしれません。




特に指導者側にまわるとき、


思ってた行動をしてもらえない、

素直に聞いてもらえない



そんな風に感じることだって
少なくないものですよね。




でも、仕方ないんです。



自分と相手は違うから。



自分がわかったことが、
相手も同じ過程でわかるようになるとは限らない。


知識量、理解力、処理速度、想像力…



人と人が同じようなステップで成長していく、そんなことはあり得ないことです。




すごく当たり前のことを
言ってしまいますが、



後輩がいないと指導はできません。


受けとる相手がいないと
今のような悩みを持つこともできません。



すべては経験。



相手がいないと
経験することもできない


相手がいない
と学ぶことのできないこと


なんですよね。





私はかつて、指導にあたり
気ばっかり焦っていた時がありました。




早く一人前にしてあげたい。



その思いは立派でも、

相手にとっては
逃げ場をなくされているように

感じていたのかもしれません。




どこかで私の中でも


「私はこれで成長してきた」から、


この通りにやれば上手くいくのに、


そんな様に相手を当てはめようと
していたのでしょう。




一向に心は繋がらず、
すれ違いを感じていました。




相手がいるから教えられる、

受け取ってくれる人がいるから
伝えられる、



そんな当たり前の原則を

すっかり忘れていました。




でもね、


本当に

すべては
相手がいるからできること。




たとえ悩みであっても、

たった一人では悩みも経験もできません。




成長するためには、


自分以外の相手が必要。



これは職場でも家庭でも同じです。




あなたがいるから成立する。



あなたとあなたがいてくれるから
見えてくる世界がある。



思うようにいかないことを
相手のせいにすることは簡単です。



でも、それでは
いつまでたっても解決しない。




私が過去の経験で得たものは、


「自分と相手は違うということ」と、


「待つこと」


でした。




自分一人のペースでやっている時には

学べない経験。



まさに相手がいたから
知れたことでした。




みなさんはどうですか?



「いてくれてありがとう」

この気持ちを根底にもてるかどうかで、

言葉や態度は変わってきます。




人間関係はどちらかが
窮屈に感じると成立しない



相手に向き合う心に
少しだけ余白を持てると、


相手を追い詰めてしまうことも
防げると思います。



人の心と人の心。



いずれも毎日変わる生物です。



合うときも合わないときもある。



だからこそ、


そもそもが「相手がいないと成立しない」ことを踏まえた上で、



少しだけ余裕を持ちながら
向き合っていけると


関係性は変化していく、


相手の成長度合いで
自分を責めたり、モヤモヤしたり


必要以上に自分のエネルギーを
そこに割かないで、



適切な距離感をもって
関わりあいをもてるのでは、と思います。




自分も相手も苦しめることなく、
適切な距離感を考える。



そのためには、
「あなたとあなたがいてくれるから」


そんな視点も大切だと感じています。